ブレーメン物語 By BOSS

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長男 収一郎  次男 清一   三男 孝   四男 もへじ 

  
 父 クマ夫   継母 和子  魔法使い ウニ


友情出演
Mち田BAND / jajaco / JazzFuzz / FeelFine / 呑 / 呉竹の前のおばさん / 淳ちゃん / スポンジ
お囃子 / 山本直純
/ イーグルス / 三島社会保険病院 / 中伊豆リハビリセンター / 中央亭 / ひのや竹原店
オラッチェ村 / ランワールド / 国立東静病院 / やましょう酒店 / 峰田設計 / ビスタ / THN

鶴見聖二 / アフタービート / かずちゃん / 小浜池の水の精 / カブ / Smokey Okawa / 友人たち ・・・etc


屁ん出るとスゲー出る 1話 投稿者:BOSS  投稿日: 2月26日(木)18時09分53秒

CAST 長男:収一郎 次男:清一 三男:孝 四男:もへじ 
    父:クマ夫 継母:和子(今井さん) お菓子の家の魔法使い:ウニ

昔々、函南のある村に孝ともへじという兄弟が住んでいました。
ある夜、もへじは父母の部屋の前でとんでもない話を聞いてしまいました。
「あんた! 明日こそ、孝ともへじを、山に捨てておいでよ!」
「そんなかわいそうなコトはもうできないよ」
「あんたがベースばっかり弾いて稼ぎが無いからこういうコトになっちまうんだよ」
「・・・・・・」
「おまけに4弦にしときゃー良かったのに、5弦ベースなんかにしやがって・・・ 
 弦代だってバカにならないんだよ! タコっ!」
「だからって子供を捨てるなんて・・・」
「稼ぎがないんだからツベコベ言うんじゃないよ! 収一郎はやたら高い楽器ばかりねだって、
 ブクブク太ってついには動けなくなって入院、清一はギターの修理に金かけてB♭が出ないってんで
 弦高下げるだことの、1カポでAにすればいいのに・・・だから先に捨ててきたのさ!」
「・・・・・・」
「もへじは、まだ良い方だよ、拾ってきたものを集めて楽器作るから。 
 孝は何だか知らないけどやたら古い楽器を高い金払って買ってきちまう・・・ 
 明日は二人ともダイヤランドに捨てておいで!」

もへじは体の震えが止まりませんでした。
「孝兄ちゃん、僕たち明日捨てられるの?」
「大丈夫、 兄ちゃんに良いアンプがあるよ!」
孝は意味深な笑みをうかべて言いました。
「兄ちゃん、・・・・・・・・・意味わかんねぇ〜?」

次回をお楽しみに!



屁ん出るとスゲー出る 2話 投稿者:BOSS  投稿日: 2月27日(金)06時25分44秒

次の日の朝、クマ夫はベースを担ぎ、孝ともへじを連れてダイヤランドの森に入って行きました。
「お前たち、ゴメンな! みんな父さんが悪いんだ。 クマなんて出てこないのに“ブレーメンの音楽隊”
 なんか入っちゃったばっかりに、メジャーになれなくて・・・」
「いいんだよ父さん、だいたい、ブレーメンにウニや犬やキジがいる方がおかしいんだよ。
 桃太郎ならわかるけど・・・」
「そうだよね孝兄ちゃん、収一郎兄ちゃんが入ったら西遊記じゃんね」

首に掛けたタオルにフィンガーイーズ塗り込んで、ネックを磨きながらクマ夫はダイヤランドをあとにしました。

「どうするの? 兄ちゃん。帰り道判らないよ」
歩きつかれたもへじが、その場に座り込む。孝は余裕の笑みを絶やさないまま、もへじの隣に座り込んだ。
「まぁ、兄ちゃんに任せておけ!取り合えず夜まで待とう。それまでゆっくり休んで、坦々麺でも食べようじゃないか」
孝は出かけに母親に渡されたaB印のカップ担々麺取り出した。最後の晩餐として渡したのだろう。
「兄ちゃん、辛いよ〜 頭がかゆくなっちゃうよ〜 イライラしてきちゃうよ〜」
「イライラしたら、ダーツでもやってな!」
もへじは不安なままだったが、お腹がいっぱいになり、兄が隣に居ると思うと安心して、
そのまま寝こけてしまった。目が覚めると、もう夜だった。
「ようやく起きたか、もへじ。ほら、見てみろ」
孝の指差す先には、何やら硝子の塊みたいなものが見えた。きらきらと輝くそれは、一定の距離をおいて延々と続いていた。
「収兄ちゃんのB3から拝借した真空管だよ。昨日の夜集めておいて、ここに連れてこられる時に少しずつ落としてきた。
 これを辿れば家に帰れるよ」
「すご〜い、兄ちゃん。さすがだね! しかもロシア製だね」
もへじは純粋に感動して、兄を褒め称えた。(何でも感動するヤツである)
「昨日言っただろ? 良いアンプがあるよって」
「B3ってのはアンプだったんだ! 良い案があるってのを間違えたのかと思ったよ」

天然の兄弟は静かに眠りにつきました。

(魔法使いのウニは第3話から登場します)


屁ん出るとスゲー出る 2.5話(サービス編) 投稿者:BOSS  投稿日: 2月28日(土)03時18分33秒

「ただいまぁ〜」
夜が明ける頃、孝ともへじは家にたどり着きました。
「無事だったのか!」
庭先でjajacoにチョッパーを教わっていたクマ夫は驚きの表情を隠せません。
「母さんが帰ってこないうちにjajacoさん達の練習場に隠れていなさい」
「やだよ〜 jajacoさん達の音楽、よく分かんないんだもの!」
孝はジャズコードを知りませんでした。
「母さんはどこに行ったの?」 もへじが聞くと
「ベルジュでフリマやって、そのあとボルカノで火の車の富士宮やきそば食ってくるらしい…」とクマ夫。
「母さんってjazzfuzzさんやFeel Fineさんの演奏みたいだね」
どうやら、もへじは「変!」って言いたかったらしい…
困ったクマ夫は収一郎が残していった“ハイエース・グランドキャビン”に二人を乗せて走り出しました。
「餅でも食うか?」
車を呉竹の前に停めたクマ夫は、行商のおばさんから紅白の餅を二つ買い、孝ともへじに与えました。
孝は困ってしまいました。急に連れ出されたので真空管の準備が出来なかったのである。

《ふたたびダイヤランド》
「孝兄ちゃん、今度こそ僕たち帰れないね・・・」
「もへじ! オレを誰だと思ってるんだ?」
畳職人でしょう?」
「(^o^;」
「もへもへ」
「そーじゃなくて〜、実は餅をちぎって熱函道路に目印つけてきたのさ〜(^o^)v
「すげ〜!ながれいし〜」
「・・・・・・」
(頭の痛い兄弟である)
「もへじ、大丈夫だから安心して♪慟哭のカルマでも聴きながら寝なっ!」
「やだよ〜 カタカナと読めない漢字ばっかりなんだもの」
「大丈夫、兄ちゃんも“慟哭”読めないから・・・」
何だかんだ言いながら二人は道の駅の駐車場で二日目の野宿を始めた。

※ 今回はサービス編の為、アルバイトのエキストラ登場となりました。
   Mち田BAND  呉竹の前のおばさん


屁ん出るとスゲー出る 2.9話(丹那の村) 投稿者:BOSS  投稿日: 2月28日(土)22時06分58秒

「もへじ、大変なコトになっちまった。起きろ〜!」
「どうしたの?」
「もっ、もっ、持田! じゃなくて 餅が…なくなってる!」
「イノシシが食べちゃったのかな? マシュマロにしとけば良かったね…」

 二人はそれ以上ここに居るのが恐くなり、手を繋いで歩き出した。
見下ろすと目の前に“丹那盆地”が広がっていた。
「兄ちゃん、村が見えるよ! オレンジ村かな?」
「バカなコト言ってないで、行くぞ!」
数々の畜産農家の中にひときわ目立つ金銀の円形の家を発見!
「なんだ、これは。非常識な」
孝ともへじは恐る恐る近づいた。そしてじっくり眺め、さらに驚くことになる。
屋根はシンバル(ジルジャン)家そのものは深胴スネア(ラディック)、
庭には二羽の鶏、裏庭にも二羽の鶏、鶏小屋の前の薪コーナーには
Feel Fineがヘタクソ時代に折ったスティックが山のように束ねてあった。
「♪メリージェ〜ン オンマイ マ〜インド・・・」 家の中から歌声が聞こえる。
どうやら中には主が在宅のようである。しかも取りあえず歌声は美しい!
表札には“オラッチェ ウニ”と書いてあった。
「とにかく腹が減った、何か食べさせてもらおう!」
表札の下に注意書きがパウチして貼ってあった。
【ノックは3回、ペダルでどーぞ m(__)m】ドアの下にスピードキングが固定してある。
「どーでもイイけど、これじゃドア開かないじゃんね…?」
ドン・ドン・呑《キックの音》 この直後、二人はとんでもない生物を目にする事になる…!

※ 友情出演 Feel Fine 呑


屁ん出るとスゲー出る 3話(ウニの館)  投稿者:BOSS  投稿日: 2月29日(日)01時53分17秒

「だっ、だっ、誰ぇ〜?」
孝ともへじは我が目を疑った。 扉を開けて出てきたのは、なんと閉じたハイハットだったのである。
手のひらはクリームパン、腕と腿はフランスパン、胴体はカレーパン、足首からはエクレア、
顔だけがハイハットなのである。
「僕たち、昨日BOSS兄ちゃんの同級生がやってる火の車で、焼きそばを食べてから何も食べてません。
 お腹が空いたので何かいただけませんか?」
《気の利くもへじはオンエアーの関係で実名を伏せた》
「ほう、それはかわいそうに… でも、ワシはご覧のようにシンバルが閉じてしまってるので
 アンタたちが見えないんだよ…!」
「つま先を上げれば〜?」 呆れたように孝が言った。
「開いた〜(^o^)V」
「( ̄〜 ̄)ξ」
「やぁ〜、ありがとう! 何しろ秋田から出て来て以来ずっと閉じてたのでなっ…! 眩しいな〜」
深い緑のレイバンをかけて、老人は180度向きを変えた。正面だと思っていたが、実は背中だったのである。
その顔を見て二人は絶句!
(兄ちゃん…ナマハゲ?)(シー、聞こえるよ!)(だって、サングラスかけた方が人相イイよ)(そーだけど…)
「立派なお宅ですね。個性的だし、でも本当はお菓子の家だったんですよね?」
「ああ、YAMAHA YD−9000Rで出来てるんだ。淳ちゃんから借りてる…」
「あのぉ〜、何か食べさせてもらえませんか? 何でもお手伝いしますから…!」
「悪ぃーね、それじゃーワシはアフタービートのライブ練習で長泉村まで行かなくちゃならないから、
 そのあいだに部屋の掃除でもしといてくれ」
そう言うと老人は得意の中華料理をせっせと作りテーブルに並べた。
「たくさん食べて、2人とも太っておくれ…」
何か含みのある、上あごに数の子が一粒残ったようなセリフである。
「それと、離れの部屋には絶対に入らないようにしておくれ。 じゃ〜、頼むよ!」
メルセデスに乗った老人を見送り、孝ともへじは部屋に戻って食事をとった。
「もへじ! 食事が終わったら、ちゃんとスポンジで食器を洗えよ。」
「うん。 でも兄ちゃん、入るなと言われると入りたいよね! あの部屋…」
「見てこよう!」
何の抵抗もなく、二人は庭に出て離れに向かった。

※ 友情出演 淳ちゃん スポンジ  お囃子 山本直純


屁ん出るとスゲー出る 4話(オラッチェウニの秘密)   投稿者:BOSS  投稿日: 2月29日(日)22時31分34秒

離れの小屋に着いた二人の前に巨大なトーテムポールが3本そびえ建っていた。
小屋の扉の上には丸太で作ったオブジェに“ようこそホテルカルヘルニアへ”と書かれていた。
トーテムポールをじっくり眺めた二人はしだいに笑顔になる。
「一番上はBOSS兄ちゃんだ! あっ、jajacoさん、スポンジさん…まだ彫ってないのはこれからの人の分だね!」
そのトーテムポールには“腰痛関係”と彫られていた。
別のそれには“神経関係”と彫られ、グレムリンのような清一が、
もう一つのそれには“血圧関係”と彫られ今井和男(←実名)が彫られていた。
「リハビリセンターじゃん」と、孝がクールに言うと、トーテムポールを撫でながら感激していた、もへじがつぶやいた。
「あのオラッチェウニって老人、見た目は怖いけど意外と優しいかも… だけど何でウニって呼ぶんだろう?」
※ ウニの中身に顔が似てるからです。 クマ夫が言ってた。

小屋の中を覗くとjajacoとスポンジが仰向けになりベルトで腰を引っ張られていた。
午前3時を過ぎ、オラッチェウニが帰宅した。バーボンを呑んできたようでゴキゲンな様子である。
「おお君たち、まだ起きていたのかい! どうだ太ったかい?」
「いいえ、僕たちはどんなにたくさん食べても太らない体質なんです…」
「それは困ったな… 君たちに太ってもらわないとワシの仕事がなくなってしまうんじゃ!」
「どうしてなんですか?」 もへじが訪ねた。
「ワシはブロック注射を打つのが仕事でな、君らに太ってもらってヘルニアになって欲しいんだよ」
「ぶっ、ブロック注射? BOSS兄ちゃんが世界で一番痛いって言ってたあの注射ですか?」
「そうじゃよ、さぁ菓子を食え、肉食え、高カロリー・高塩分をどんどん摂れ!」
そう言うとオラッチェウニは二人の口をこじ開けマヨネーズを流し込んだ。

「もへじ、このままじゃBOSS兄ちゃんみたいに太って入院してしまうぞ! 逃げよう…!」
「うん! でもこの爺さん柔道経験があるみたいでカナわないよ〜」
「あの手段を使おう! あれしかない…」
「久しぶりの秘密兵器だね! 思いっ切りいくぞ〜!」
そう叫ぶと、孝ともへじは、オラッチェウニに尻を向けた。

※ 友情出演 イーグルス jajaco スポンジ 三島社会保険病院 中伊豆リハビリセンター


屁ん出るとスゲー出る 5話(餃子パワーで逆襲)  投稿者:BOSS  投稿日: 3月 1日(月)23時25分8秒

「ブリブリ! POO! スー! ブリ! \ぬ@&5ま#○?ぶ+∞−×つ÷△≒!*@THN」
「スゲーな、もへじ! パワーアップしてるなぁ〜」
「うん、中央亭の餃子のおかげだよ(^o^)」
「しかも香りがイイ、マッタリしてて、それでいて切れがイイ!」

オラッチェウニは急いで、ひのやのクリームパンのようは手で鼻をつまむが間に合わず床でのたうち回る。
「たっ、助けてケロ〜!」 突然東北弁が飛び出す。
「どーだ、まいったか! まだまだ出るぜ〜!」 孝は下っ腹に思いっ切り力を入れた。
「さすが僕の兄ちゃんだ! スゲー出る」
「おゥ! 兄ちゃんは、屁ん出るとスゲー出るんだ!」
「もう悪いコトはいたしませ〜ん 人間達に魔法をかけて病気にさせたりしませ〜ん!」
「どういうコトだ?」 オラッチェウニに馬乗りになった孝が聞き出すと…
「実は、キミたちのBOSS兄さん・jajaco・スポンジを椎間板ヘルニアにしたのも
 ランワールドの今井さんを入院させたのも、清一兄さんの神経を抜いたのも… 
 全部ワシの魔法だったんじゃ! m(__)m」
「じゃぁー、兄さんたちはどーしたんだ! 今ドコにいるんだ!」 孝は大声で問い詰めた。
「清一さんはB♭の練習、今井さん(和子二役)は、やましょう酒店にびわの種を買いに、
 jajacoはリハビリのあと職場に、スポンジは腰痛と戦いながら峰田設計へ行ったんじゃ…勘弁してくれ〜」
元気でいるコトを確認した孝ともへじは、握っていたオラッチェウニのチョンマゲの手を緩めた。

「BOSS兄ちゃんは?」 思い出したようにもへじが尋ねると
「あの男は今燃焼中なんじゃ! 何処にいるかわからんのじゃよ…」

「♪人間なんてララ〜ラ ラララ ラ〜ラ 人間なんてララ〜ラ ラララ ラ〜ラ…」 
 聞いたコトがある歌声が扉の外から聴こえる。
「あれ?」と孝。 「兄ちゃん、あの声って…」  さらに大声になってゆく。 そして
「♪みやげにもらったサイコロふたつ手の中で振ればまた振り出しに」

孝は、大急ぎでハードケースからストラトを取り出した。 
もへじは、涙を流しながらポケットのハモニカを出す。
オラッチェウニも、ドラムの前に座った。
酒屋から戻った今井さんは、切れた弦を交換した。 
クマ夫は、4WDを飛ばして駆けつける。 
清一は、B♭をマスターした!
そして…

※ 友情出演 中央亭 ひのや竹原店 オラッチェ村 ランワールド
  jajaco スポンジ 国立東静病院 やましょう酒店 峰田設計 ビスタ THN 

お知らせ:次回が最終回となります。長い間ご覧頂きましてありがとうございました


屁ん出るとスゲー出る 最終回(今日までそして明日から)  投稿者:BOSS  投稿日: 3月 3日(水)00時07分58秒

「♪ 戻るたびに〜 陽が沈んでゆく〜」 

アコーディオンの弾き語りをしながらBOSSが入ってきた。
「あれ? 皆さんお揃いで…どうしたの?」
弾く気満々だったメンバーは、意外なBOSSの言葉に一瞬ムッとする!
と、そこへ末っ子のもへじが走り寄ってくる。
「兄ちゃんのバカ! 心配したんだからなぁー 
 清一兄ちゃんと収兄ちゃん、突然いなくなっちゃうんだもの…寂しかったんだから(;;)」
「やぁーもへじ、 すまんすまん… ここは案外居心地が良くてな、だけど収一郎って実名をだすなよ!
 おっ清一もいるじゃん B♭出来るようになったか?」
「うん、Fより難しかったけど…何とかできるようになったよ」
「それはよかった、お前は1フレットが苦手だからな…!」
「それほどでもぉ〜  鶴見さんに教えてもらったから大丈夫だよ」
「………」

久しぶりの兄弟再会で互いの無事を喜んでいた。 とっ、その時だった!
「ぼっ、ぼっ、僕もいるんだけど」 父クマ夫がつぶやく。しかもズボンが短い。
「父さん、僕たちに謝っておくれ! あんな悪い母さんの言いなりになっちゃって… みんな辛い目にあったんだから」
「すまん、母さんは行方不明になっちまった… 父さんにはお前たちだけが生き甲斐なんだよ、仲良くしてくれ、たのむ」
「うん、わかったよ(^-^) でっ、母さんどうしたの?」 清一が尋ねると
afterBeatに坦々麺を食べに三島の町に行ったんだ、歩道橋の上で振り向いたら
 小浜池が見えたんでベンチでギター弾いてた」
「それで?」 (誰のセリフでもいい)
「池にギターを落としちゃって… 水の精が3本のストラト持って出てきたんだよ。
 よせばいいのに一番高い‘56製って答えたもんだから、どこかに連れて行かれちゃった!」
「たしか通販でゲットしたギターだったのにね…」
「まぁまぁ、母さんのコトで長引くと最終回に間にあわないから急ごうよ」 収一郎が仕切った!

「ところで、カブが去年言ってたバレンタイン・ライブだけど…どうする? ドラム… この爺さんに頼む?」 
あまりセリフの無い清一があわてて喋った。
「おお、そうだった! もう一人弟がいたことを忘れてた! 
 ドラムはオラッチェウニに頼むことにしよう! クリームパンだけど…」と、収一郎。
「ワシみたいな悪党の年寄りでもいいのかい? 悪ぃ〜ねぇ〜」 
ハイハットの隙間から光る目、その目には涙が流れていた。
「よ〜し、そうと決まったら練習だ! 酒買って来い!」 パシリの孝ともへじは、やましょう酒店へ飛んだ。

2004年2月14日 ここはライブハウス“アフタービート”
おおざっぱなリハーサルを済ませ、友人達が続々と集まってきた。 とてもイイ雰囲気である。
 
キーボードの前でバーボン片手にスタンバイしたBOSSがいる。
ヘッドマイクを装着したオラッチェウニがいる。
エフェクターの位置を確かめるクマ夫がいる。
マスターボリュームを上げる今井さんが見える。
B♭を確かめる清一がいる。
武者震いする孝がいる。
夢心地のもへじがいる。
花束を抱えたSmokey Okawa が見える。
ミキシングブースで全体を見渡す、かずちゃん、
そして、待ちわびる友人達がいる。

「みなさん、こんばんは〜 ようこそホテル・カルヘルニアへ」 
こうしてブレーメンファミリーの夢の宴会が始まった!

めでたし めでたし

※ 友情出演 鶴見聖二 アフタービート かずちゃん 小浜池の水の精 
       カブ やましょう酒店  Smokey Okawa 友人たち

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